そして、サン・フェレオーロの真髄ともいえる高樹齢の畑。
50年を越えるものが大半を占め、区画によっては
70年を越えてくる樹も少なくない。
そしてこの古いドルチェットは、現在のように
量産化・画一化されたクローンではなく、
古くより残るクローンが混在した状態(セレクション マッサール)であり、
プロヴィナージュやピエディ・フランコ(自根)のまま残る樹ばかり。
しかし、これだけではサン・フェレオーロを説明するには不十分でして、、、。
ニコレッタの考える「ブドウの完熟」、そして「時間のかけ方」について、
知ってもらう必要があります。
まず、彼女にとっての「完熟」とは、果皮でも果実の糖度でもない。
果実本来の役割ともいえる「種子の熟成」にあります。
よって収穫を決めるのは種子が熟すかどうかにあるというニコレッタ。
当然ながら収穫時期は遅くなります、樹上で果粒はしぼみ、
脱水まで始まるほどの熟度、、、。
樹上での極限に達したときのみに収穫されたブドウのみが
サン・フェレオーロとして醸造するに値すると話すニコレッタ。
当然ながら収穫量は恐ろしく少ない。
現在8ha の畑からわずか10000~15000 本程度。
醸造においてはピエモンテ、特にアルバ周辺の伝統的といえる
手法を守るとともに、長い熟成期間をとる彼女。
除梗した果実を開放式の大樽にて、
約3週間を越えるマセレーション(果皮浸漬)。
当然のことながら酵母添加や温度管理を行わず野生酵母による醗酵を促す。
圧搾後大樽にて約2年間の熟成、適宜オリ引きを行った後にボトル詰めを行う。
そして、彼女の考える「時間のかけ方」について。
「ドルチェットは一般的にタンニンが少ない(酸も少ない)といわれるブドウ。
だけど、それは酸とタンニンの質が違うだけ。
果皮の要素をゆっくりと引き出そうとすれば、
十分なタンニンと酸を得ることができる。
他のどんなブドウにもない深みと奥行きが感じられるの。」。
高次元まで凝縮した果実と種子から、
間をかけてゆっくり抽出されたタンニンやエキス分には、
時やはり同様に長い熟成期間が必要とされる。
彼女は完成するまでに相応の年月がかかることを、誰よりも考えています。
ボトル詰めしてからも4年以上熟成期間を取ってからリリースされる、
彼女の最大表現ともいえるドルチェット。今
回到着した2008 年が今年の春にリリースしたばかり、、、
この事実に衝撃を覚えてしまいます、、、汗。
しかも、さらに2004、2001と当たり前のようにストックしているんです!
早飲みと言われるドルチェット、しかし彼女のドルチェットには
10年を越える熟成にも十分に耐える力があること、
そしてネッビオーロやバルベーラにはない個性と
繊細さを持っっていることを証明しています。
現時点で6~7 年のという、長いサイクルでリリースをしているニコレッタ。
こうして生まれる圧倒的な存在感を持ったドルチェット。
凄まじい果実の凝縮でありながら、驚くほどの繊細な香り。
柔らかさを持ったタンニンと酸ながら、
しっかりとワインを支えるに十分なバランス。
これほどの質感をもったドルチェットは、他に出会ったことがありません。
ドルチェットのもつ可能性を最大限表現するサン フェレオーロ、
対照的にヴァルディバは、ドルチェットの純粋さ、
素直な果実味、ドリアーニらしさを十分に表現。
また、唯一造られている白 コステ ディ リアーヴォロは、
ニコレッタの遊び心が垣間見られるワインでもある。
リースリングとトラミネールという個性的な組み合わせでありながら、
果皮と共に醗酵したリースリングの持つ圧倒的な個性と、
トラミネールの濃密さ、個性的でありながら他では決して味わえない
奥行きを持っています。
インポーターのエヴィーノさんの資料より
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