ドメーヌの歴史
ドメーヌは1919年にランスの北⻄、
シャンパーニュ地⽅最北端のエルモンヴィルに
アルフレッド・ミニエールによって設⽴され、
代々家族によって継承されてきました。
現在ドメーヌを運営するフレデリックと
ロドルフのミニエール兄弟は、
4代目当主として2005年にドメーヌを継承しました。
フレデリック・ミニエールは、
アヴィーズで醸造栽培技術者の資格と
ワイン販売の資格を取得した後、
ジャック・セロスの下で研鑽。
1996年当時、ジャック・セロスは目覚ましい発展を
遂げている先駆者でした。
ゆっくりと時間をかけた⻑期の熟成、
リュー・ディの表現、樽による醸造、
そしてシャンパーニュにおける
ビオディナミのパイオニアでした。
フレデリックは、このセロスによる
新しいシャンパーニュの潮流に強い影響を受け、
その哲学に基づいたシャンパーニュ造りを
⾃⾝で⾏いたいという想いに
駆られるようになったのです。
しかし、その考えをすぐに実⾏に
移すことはできませんでした。
なぜなら、当時はまたフレデリックの
両親がドメーヌの当主で、
彼らはフレデリックの望むような劇的な
変化に対し好意的ではなかったからです。
このためフレデリックは一時ランスの
ワインショップで数年間働いていました。
その後、2005年の⽗の引退に伴い、
弟のロドルフとともにドメーヌに戻り、
樽醗酵・樽熟成による醸造に着手。
デビュー・ヴィンテージとなる
2007年物(2014 年にリリース)で
僅か2500本から元詰め
シャンパーニュ造りをスタートしました。
ドメーヌの畑と栽培、哲学について
ドメーヌの栽培面積は8ha。
大部分の畑が南南⻄向きで理想的に⽇照を受ける
エルモンヴィルの丘陵に位置しています。
丘陵の上部は泥⼟と砂質の⼟壌、
下部は泥⼟と粘⼟と砂質の⼟壌です。
⽔捌けが良くミネラルが豊富で、
ブドウの根が地中深く伸びて、
ブドウに養分を吸収するとともに、
樹液をミネラルの要素で満たしてくれます。
栽培品種はシャルドネ2ha、ピノ・ノワール1.5ha、
ピノ・ムニエが4.5haで、
主要なヴィエイユ・ヴィーニュの区画のブドウ木は
接ぎ木なしで栽培されています。
このため3品種全てで、ヴィエイユ・ヴィーニュ・フランセーズの
ブドウ木があり、その稀少な収穫ブドウは、
将来、傑出した⾃根のキュヴェとなって表現される予定です。
ドメーヌでは、ワインは人生と同じく私達の性格を鍛え上げ、
人生の指針を与えてくれる、出会いの痕跡をとどめていて、
ブドウ木はその生命を地中から汲み取り、
個性を果実に伝えるものであると考えており、
この潜在⼒の表現であるワインの価値を引き⽴てることに
強い愛着を感じています。
ワインにとっての価値は、ボトルの中よりも
畑のブドウ木の中にあるということです。
このため、ドメーヌではブドウ木に最大限の敬意を払い、
最上のものを引き出せるように努⼒しています。
また有機肥料の使⽤、畑の耕耘、叢生栽培、環境に配慮した
アプローチによる病害対策など、
持続可能なサスティナブル農業に取り組み、
⾃然のバランスと人類にとって極めて大切な生物多様性を
最大限に守ることに努めています。
醸造について
ドメーヌでは⻑年ブドウをヴーヴ・クリコや
ニコラ・フィアットなどの
ネゴシアンに売却していました。
現在でもドメーヌで醸造しているのは
8haの所有区画のうちの
1/4の僅か2ha分にしか過ぎません。
シャンパーニュの醸造を⾃前で⾏い、
販売せずに⻑期間ストックしておくことは
小さなドメーヌにとって難しいことです。
このため、ドメーヌの残りの6haで栽培されたブドウは、
ブドウもしくは果汁の形で、
ニコラ・フィアットなどのネゴシアンに
売却されています。
今後の中期的な目標は、
ヴィエイユ・ヴィーニュの5haの区画の
ブドウを全てドメーヌで醸造することです。
ドメーヌのワインは全て樽で醸造されます。
ドメーヌのワインの異なる特徴を引き出すために、
また、シャンパーニュのエスプリに
とって極めて大切なアッサンブラージュを
複雑にするために、樽の容量や
原産地、樽の年などは多種多様です。
圧搾後、マストは醗酵のためにバリックに入れられます。
その後、シュール・リーの状態で
定期的にバトナージュを施しながら
8ヶ⽉間熟成されます。
セラーでの⻑い熟成後もワインの
フレッシュ感を保持するために、
マロラクティック醗酵は⾏いません。
ティラージュ後、ワインは最低でも5年から6年、
ミレジメに関しては10年あるいは
それ以上の期間、ドメーヌのセラーで
ゆっくりと時間を掛けて
熟成させてからリリースされます。
このゆっくりとしたマチュラシオン・シュール・リーに
よってワインが完全に花開き、消費者に
最大限の喜びを提供することができるのです。
リュー・ディについて
ドメーヌのキュヴェを造るために
選別したリュー・ディは、
全てエルモンヴィルにあります。
リュー・ディのブドウ木の樹齢は
15年から65年と多様ですが、
平均樹齢は45年です。
ヴィエイユ・ヴィーニュを永続させるため、
また最高品質のブドウを得るために、
段階的に傷んだブドウ木の植え替えを進めています。
ドメーヌでは以下のリュー・ディが所有しています。
LES FAUVAGNES レ・フォーヴァーニュ
1968年、1969年植樹のピノ・ムニエ、
1962年植樹の⾃根のピノ・ムニエ
LES ROSIÈRES レ・ロジエール
1974年植樹の⾃根のピノ・ノワールとピノ・ムニエ、
1973 年植樹のシャルドネ
LES GRANDS BLANCS レ・グラン・ブラン
1964 年植樹のシャルドネ、
1965年植樹の⾃根のシャルドネ
LES MOINEAUX レ・モアノー
1963年、1969年、1971年植樹のピノ・ムニエ
1981年植樹のピノ・ムニエ、
1963年植樹のシャルドネ
LES FOSSELLES レ・フォセル
1975年植樹のピノ・ノワール、
2003年植樹のシャルドネ
LES VOIRMISSA レ・ヴォワミサ
1949年、1967年植樹のピノ・ムニエ
1968年植樹のピノ・ノワール、
1972年植樹のシャルドネ
LES FONTANELLES フォンタネル
1969年、1970年植樹のシャルドネ
LA COUTURELLE ラ・クチュレル
1986〜1990年、1992〜1993年植樹のピノ・ムニエ、
2002年植樹のピノ・ノワール
インポーターはVIVIT
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