二人はオーストリアのクラウス・プライジンガーに最も大きな影響を受け、
自分達でもナチュラルワインを造りたいと思い立ち、
ドイツに戻り、耕作放棄地だったハンネスの祖父の畑を引き継いで、
2014年からブドウ栽培を始めました。
0.5ha の畑から始め、現在は2.5haの畑で3つの品種を栽培しています。
プライジンガーでの修行中に出会ったブラウフレンキッシュ
(ドイツではレンベルガーと呼ばれ、これまでは軽視されていました)に感銘を受け、
この品種の素晴らしさと可能性をさらに探求し、
多くの人に知らしめたいと考え、レンベルガーを主体に(約2/3)栽培しています。
そして、古木のピノ・ノワールとリースリングも少しだけ栽培しています。
ローターファーデンの畑はエンツ河を望む急峻な段丘に位置しています。
畑の土壌は貝殻石灰岩(ムッシェルカルク)です。
サンゴや貝殻といった生物の殻が堆積した土壌で、水はけと通気性が良く、
水分を保持し、炭酸カルシウムを多く含み、⽩色をしています。
栽培と醸造についてワイナリーでは設⽴当初からビオディナミでブドウを栽培しています。
(2018 年にデメテール認証)。
植樹から栽培、収穫、醸造、瓶詰めに⾄るまでの全ての⼯程が
⼿作業で⾏われています。
二人は、ブドウとワインから個性を引き出すには、
ロジックや科学ではなく、ビオディナミの考え方の根幹である、
科学では測定できない植物の「生の諸⼒」に働きかける必要があると考えています。
ブドウに対し家族や友人と思って愛情を持って接し、
ブドウやワインが⼼地良いと感じる空間で育てあげれば
(ブドウに音楽を聴かせる造り⼿がいるのもこれと同じ考え方に基づく)、
生命⼒が⾼まり、結果的に明確な個性を備えたワインが生まれるというわけです。
ワインは野生酵⺟で⾃発的に醗酵させ、醸造添加物やSO2は⼀切加えずに醸造されます。
醗酵後、300〜600リツトルの樽で熟成させ、
無清澄、ノンフィルターで瓶詰めされます。
ボトリング後のワインのネガティブな反応を避けるために、
瓶詰め時に限り必要最小限のSO2を添加します。
ワイナリーでは、テロワールを反映した表現⼒豊かで、
エレガンスさと明晰さを備えた透明感のある美しいナチュラルワインを目指しています。
初めてのヴィンテージは2015年になります。
VIVITさんの資料から。
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