この経験と考えが知らず知らずのうちに彼の人生を決定づけます。
ワイン作りをもっと知りたいと思うようになった彼は、
在学中から日本のワイナリーを 廻るようになります。
そしてその後、長野県の小布施ワイナリーで研修を開始、
自然に本場のワイン作りを見たいという欲望が湧いてきます。
2006年に渡仏。
ブルゴーニュで本格的にワイン作りの勉強を開始すると同時に、
著名なワイナリーでぶどう栽培と醸造の仕事の経験を積み始めます。
(シモン・ビーズ、ジャック‐フレデリック・ミュニエ、
アルマン・ルソー、ルイ・シェニュ)
ワインの魅力にのめり込む彼がいつしか自分自身のワインを作りたいという
夢を抱くようになるのもこれも自然の流れです。
彼の真骨頂は、ここで焦らずにじっくりと経験と準備を積み上げ始めたこと。
技術、知識、経験、資金を蓄え現地での人間関係を広げ、
自らのポテンシャルを高めていきます。
ワインの勉強、仕事以外に、ボーヌに『ラ・リュンヌ』という
和食店を立ち上げ、さらにはワイン機材の輸出を手掛ける等、
自らがオーナーとなるビジネスも合わせて手掛け、
栽培と醸造の仕事をしながら
いつか自分のドメーヌをと2足3足のわらじをはき続けます。
その努力は身を結ぶまでに10年の時がかかります。
まずは2016年にネゴシアンの「メゾン・プティ・ロワ」を立ち上げます。
今回弊社が初リリースさせて頂くアルテスも
ネゴシアン時代に仕込んだキュヴェで す。
これは、サヴォワの友人のブドウを買い、
同じく醸造所も借りて仕込んだキュヴェになります。
そして遂に! 2017年に「ドメーヌ・プティ・ロワ」を立ち上げ、
自社畑をもち、ショレイ・レ・ボーヌの現在の場所へ引っ越しをします。
地下のカーヴを整え、隣接してる古い建物を工事して住居とし、
現在は奥様、娘さん2人の家族4人で新たな生活をはじめております。
オート・コート・ド・ボーヌに1.2haの土地を借り、
そこには0.8haのピノノワールが植わっております。
他に、ポマール村に1haのピノノワール、サヴィニー近郊に0.2haのアリゴテ、
0.1haのシャルドネの畑があります。
最終的にはブルゴーニュで4〜6haのぶどう畑を持ちたいという
目標を持っていますが、現在は合計2.5haの土地をもち(借り)
2.1haの畑でブドウを栽培しております。
11歳で日本へ、22歳でフランスへ、
33歳という若さでブルゴーニュでドメーヌを立ち上げた斎藤氏。
『11年というサイクルで新たな挑戦が
回ってくる人生なんですよね』としみじみ語ります。
次の11年を迎える44歳になった時の彼が見てる風景は?
そしてその時の新たな挑戦とは?
大きな挑戦を続ける生産者とのお付き合いは
紹介する側も興奮を隠せません。
どこか中性的で風をまとっているような爽やかで、
淀みない雰囲気の彼の人間性は
ワインにも本当に素直に表現されております。
「日本人がブルゴー ニュでワイン造り」
そんな話題性よりもずっとワインが彼について如実に語ってくれます。
インポーターのディオニーさんの資料から
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