1981年生まれのバティスト・ナイランは学業を修めた後、
化学関係のマーケティング・アナリストをしていました。
元々自然が好きだったため、自然にナチュラルワインを
飲むようになりましたがある時、ジュリアン・ギィヨと
ピエール・オヴェルノワ、マルセル・ラピエールのワインに
強い感銘を受け、自分もヴィニュロンになることを決意。
それまでの仕事を辞め、30歳でボーヌの醸造学校に入学。
その後、ジュリアン・ギィヨ(ドメーヌ・デ・ヴィーニュ・デュ・メイネ)
とミシェル・ギニエの下で研鑽しました。
そして、2014年に生まれ故郷であるリヨン近隣の
コトー・デュ・リヨネのミルリーで
1haの古木のガメィの畑を引き継いで、ドメーヌを設立しました。
初ヴィンテージは2015ヴィンテージで、
僅か3000本の生産量からスタートしました。
コトー・デュ・リヨネは、ボジョレー南部とローヌ北部をつなぐ、
起伏のある丘陵地帯のワイン産地です。
ドメーヌの現在の栽培面積は5.47haで、ガメィ、シャルドネ、
アリゴテ、シュナンを栽培しています。
また、リヨンの南西のコトー・デュ・ジェール地区に
ピノ・ノワールを植樹して栽培を始めました。
植樹したブドウの木は全てフランスで
最上のビオディナミの苗木家と言われている
リリアン・ベリロンの下でマッサル・セレクションした苗木です。
品種毎の栽培面積は、ガメィ2.76ha、シャルドネ1.20ha、
アリゴテ0.53ha、ピノ・ノワール0.39ha、シュナン0.59ha。
畑はすべてフェルマージュ契約で借りている畑です。
栽培と醸造について
ドメーヌの畑はビオディナミで耕作しており、
設立時からエコサートの認証を受けています。
畑は化学薬品や農薬、合成肥料は一切使用せずに
管理されています。
地中の微生物活動を促進するために全ての区画で耕耘しています。
また、生育期のブドウの構造を強くするため、
そして銅と硫黄の使用を最小限に抑えるために、
スギナやイラクサなどの調剤を散布しています。
摘芯や除葉、グリーン・ハーヴェストは行いません。
ドメーヌではビオディナミによって、ミネラルと植物と人間と
宇宙の間の調和を創造することを目指しています。
醸造においては、ブドウ木とテロワールを表現することに
最大限の重きを置いています。
このため、ブドウは野生酵母のみで自発的に発酵されます。
SO2やその他の醸造添加物は一切加えずに醸造します。
野生酵母での発酵による表現を完全に得るために、
醸造中温度管理は一切行いません。
また、最大限のフィネスと自然な複雑さを得るため、
そして、発酵中の全房のブドウを可能な限り
⾧くそのままの状態にしておくために、
マセレーションはアンフュージョン(煎じる)のみで、
ピジャージュもルモンタージュは一切行いません。
熟成後も無清澄、ノンフィルターで、SO2 も無添加で瓶詰めします。
一部、キュヴェやヴィンテージに応じて、
ボトリング後のワインのネガティブな反応を避けるために、
瓶詰め時に限り10~20mg/lのSO2を添加する場合もあります。
バティストは、オーヴェルニュのノー・コントロールの
ヴァンサン・マリーと非常に仲良しで、
ワイン造りについて頻繁に意見交換をしています。
VIVITさんの資料から
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