ドメーヌがあるラ・ヌヴィル・オー・ラリスは、
マルヌ河沿いのキュミエールやダムリーの村よりさらに西で、
マルヌ河から一つ北の内陸に入った村です。
この村で元詰めをしているグローワーはいません。
村の中にもブドウ畑はごく僅かしかありません。
マチルドは隣村のBaslieuxsous-Châtillon
バリュー・スー・シャティオンとCuchery キュシュリーに
3.5ha の畑を所有しています。
ドメーヌの畑はムニエが主体で(9 割)、
その他に、ピノ・ノワールとシャルネを少し(各5%)栽培しています。
畑の地質は粘土とシルト混じりの石灰質土壌です。
2021年の6月にドメーヌを訪問しましたが、
ドメーヌの畑は、マルヌとは思えないほど起伏かあり、
遠くの村まで見渡せるコート(丘陵)の
斜面に位置していました。
畑はビオロジックで栽培していますが、
手続きが煩雑であるため認証は受けていません。
ブドウ畑では定期的に耕耘を行い、
畝の間には下草を生やして周囲の野生生物を保護しています。
また、エンバク、菜種、マスタード、
クローバーなども畝の間で栽培しています。
両親は既に引退。
夫は別の仕事をしているため、
マチルドは今年3月に生まれた子供を育てながら、
ほぼ一人でドメーヌを運営しています。
マチルドは2019年から自身の名義での
シャンパーニュの醸造に着手しました。
ムニエ品種の可能性と潜在性を信じるマチルドは、
デビューからムニエ100%のキュヴェで勝負を掛けました。
2019 年ベースの初ヴィンテージは、
二つのリュー・ディで栽培されたムニエの
アッサンブラージュのキュヴェです。
そして、2020 年からはコトー・シャンプノワの
醸造も始めました。
こちらもムニエ100%のキュヴェですが、
マセラシオン・カルボニックで醸したユニークなコトーです。
そして、満を持して今年この二つのキュヴェをリリースしました。
若き女性のデビュー品ですが、既にイギリス、デンマーク、
イタリア、オランダ、スイスなどに輸出され好評を博しています。
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