これらのブランドの畑は、以前からエマニュエル・レイノー氏が
所有していた区画から生み出され、その多くは彼の自宅近くにあると言います。
そこで、シャトー・ラヤスに要求される数々の厳しい仕事と
同レベルの労力を注ぎ込み、
カジュアルなワインを生産するというその姿は
まさに奇人、変人とさえ言えます。
実際、彼自身かなり気難しい性格で、人嫌いという偏屈な面があり
来訪者を困惑させることもしばしばあると言います。
しかし、そういった性格も「畑に立ち、仕事をする時間」が惜しいがため、
1秒たりとも時間を無駄にしたくないという
生粋のブドウ生産者が故の行動なのです。
そのため、そもそも彼に会うこと自体が奇跡なのです。
デ・トゥールのワインは、カジュアルなクラスとは言えども
その品質は侮れません。
どのワインも十分にセラーでの熟成を経てリリースされるため、
通常この地域の他の生産者と比べるとヴィンテージが1~2年古く、
当然味わいもバランスの取れたものになります。
その一方で、リリース直後も熟成を続ける高いポテンシャルを秘めており、
たとえヴァン・ド・ペイといったクラスのワインであっても
10年以上も熟成を果たします。
まさにクラスを超えた味わい、ポテンシャルと言えますが、
それこそがラヤスと同等の仕事を行っているというレイノー氏の言葉を
証明していると言えるでしょう。
野村ユニソンさんの資料より
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