ピアッリの畑がある地域はベリチ丘陵と呼ばれ、
少なくとも 1億年以上かけて
古代の海底に生まれた丘陵地帯となっています。
化石を豊富に含む海洋性堆積物からなる土壌は、
粘土質や石灰質など様々な表情を見せ、
谷と交互に並ぶ傾斜した丘陵地は霧や
遅霜からブドウを守ります。
また、この地域は晩秋 まで特に温暖で、
昼夜の温度差が大きく、
年間降雨量も500〜600mmと限られており、
ブドウの栽培に非常に適しています。
前述した通り、シルヴィオの時代には
多様な ブドウ品種を栽培していましたが、
アレッサンドロはベリチ丘陵の
土着品種とも言うべきガルガーネガと
タイ・ロッソのみを栽培、醸造することを決意しました。
ミニマリストを自称するアレッサンドロは、
畑でもセラーでも機械的および
植物衛生的な介入を最小限に抑えるように努め、
土壌や草地の生命を大切にしています。
セラーでも当然 の流れで、発酵は自然にまかされ、
清澄化やろ過は行いませ ん。
すべてのワインは最小量の亜硫酸塩に抑えています。
彼自身が亜硫酸塩にアレルギーがあることも
添加に注意を払う理由かもしれません。
ピアッリのオーナーとして20年以上、
ワイン造りに挑戦し続けるアレッサンドロは言います。
「気候変動は助けにならず、収穫はますます早くなり、
ブドウはますます貧弱になって います。
バランスのとれたはワイン造りますます難しくなるでしょう。
だからこそ、真の課題は、
よりシンプルなワインの醸造にあると考えています」。
野村ユニソンさんの資料より
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