2008年からは、調剤500番と501番を用いた
ビオディナミ農法も導入しました。
月日をかけて土をじっくりと観察したところ、
地中数cmの根の部分で雑草を 刈った結果、
草を完全に枯らしてしまい土が乾き
ミミズや小さな昆虫が減っていく事に気づきました。
その後、その刈り方を変え、土の湿気を保つために
地上15cmくらいの高さで雑草を刈り取る方法に変更します。
雨が少ない夏は、草刈を控えて、
草が地面を覆うようにコントロールするなど、
土 適度に湿り気を蓄えた「活きた土作り」を心がけて
丁寧な栽培を行っております。
その後、イラクサ、トクサやタンポポを用いて
ビオディナミを強化していきます。
畑は全体で7区画、そのうち約50%をトラディションに使用、
ピノ・ノワール33%、ピノ・ムニエ33%、シャルドネ30%、
残りはプティ・メリエ、アルバンヌ、ピノ・ブランを
ほんの少し植えております。
少量ですがコトー・シャンプノワも造っております。
2012年にエコセール認証を取得。
ブドウの温度が低い状態でアル コール発酵を始められるように、
基本的に午前中に収穫を行います。
醸造面でも2011VTGまでは父の造り方を踏襲しておりましたが、
2012年からは醸造もトーマ自らがベストだと
考える方法へシフトしていきます。
(たとえば、2014VTGからはプレスしたジュースを
直接木樽へ移してそのままアルコール発酵、
同じ樽で熟成させます。
またこの年からは全てのキュヴェ が天然酵母のみでの
アルコール発酵です。
ルミアージュ (動瓶)も全て手作業で
1日2回動ビンして15日間行います。)
ブドウの平均収量は50 ~ 65hl/ha。
圧搾はシャンパーニュ地方の伝統的な垂直式の圧搾機を使用。
一晩デブルバージュさせた後、
木樽に入れて天然酵母で発酵させます。
乳酸発酵は自然に任せておりますが、
ブドウがよく熟しているのでリンゴ酸が少なめです。
結果、乳酸発酵が起こりやすく、ティラージュまでの
樽熟成期間が長いので(8〜11ヶ月)
その間に乳酸発酵することが多いです。
ティラージュの際は、リザーヴワインを混ぜず
単一ヴィンテージだけで瓶詰めし、
瓶内二次発酵・瓶内熟成の期間は約2年。
デゴルジュマンについて は、「トラディション」と
「グランド・キュヴェ」は基本的にノンドザージュで、
SO2の総量は25mg/Lを超えることは稀です。
ディオニーさんの資料から
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