★スロバキアに於けるワイン造りの歴史は、2000年前にも遡るという。
このワイナリー「スロボドネ」は、先祖が1912年にゼミアンスケ・サディの
土地を買い、農場を始めたのが、始まり。
ぶどうの他にも森林もあり、小麦や大麦、タバコなどを300haの土地で栽培していた。
当時は、ヨーロッパで最大のタバコ乾燥場を持つほどだった。
1920~30年代にはワインもかなり生産し、現在のチェコ共和国の首都プラハで
かなり飲まれており、「3人のボクサーへ」Vers les Trois Boxeursという
ブランドはかなり有名だった。
第2次世界大戦時、共産主義者によりこの農園は接収されてしまい、
以降廃れてしまった。
祖母が古い醸造所で昔書かれた農場の資料を発見したのを機に、
1992年両親は廃墟のように廃れたこの農場を復元することを決意した。
1995年、ようやく荒廃したぶどう畑の再興に着手し、
2010年には初めて自分たちのワインを市場にリリースするに至った。
彼らの目的は、スロボドネを昔のように再興し、
ゼミアンスケ・サディの土地の特徴を表現する高品質なワインを造ることだ。
土地の特徴を表現する手法として、自然と白ぶどうを醸すオレンジワインや
ぶどうの植わる土から造ったアンフォラを用いた醸造が生まれた。
オレンジワインと赤ワインの醸造には亜硫酸も一切使用せず、
瓶詰め時僅かに添加するのみ。
彼らの昔の栄光を取り戻すワイン造りはまだ始まったばかりに過ぎず、
今後更に素晴らしいワインを生み出してくれるに違いない!
ラヴニールさんの資料より