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更新日は 2024年 11月 17日 です。
2024年11月 | ||||||
★アピウア
●ラ・ムヴェイズ・レピュタションL.197 2019
*力強いミネラルとタンニンが印象的。
試飲時はいつもと違い抜栓後、1時間半後、
液面も底の方でしたので
正確なコメントではないですが、
口に入った液体の質と粘度がエレガントです。
武骨な印象もありますが時間が経つと
素晴らしくなる予感です。
詳しくテクニカルの欄のエヴィーノさんのコメントを参考に!
3/8/2022試飲
生産年:2019年
生産国:イタリア・マルケ
生産者:アピウア
葡萄品種:ヴェルディッキオ。
2024年11月 | ||||||
★ アピウア
APIUA
★「ヴェルディッキオ・カステッリ イエージ」と言えば、
イタリアワインの中でも広くその名を知られている白の一つ。
古くはピエモンテのバローロに続き、「区画(Cru)ごとの個性を表現できる」、
そう言われる可能性を見出された背景もあります。
しかし、それは実現されることはなく、近年は「大量生産の代表格」として、
世界中に知られる事になってしまいました。
このブドウ、そしてクプラモンターナの可能性に興味を持ったのが、
当主であるロベルト・カスティニャーニ。
彼は元来ワインの 造り手ではなく、建築デザインを生業としてフランス、
パリで暮らしていました。
その時に出会った「ヴァン ナチュール」に衝撃を受け、
ワイン造りの世界へ飛び込んだという人物。
次第にワインを飲むだけではなく、
その魅力を体験したいと考えるようになったロベルト。
当時、最も親しかったジル・アゾーニ (Le Raisin et L‘Ange)で働かせてもらい、
2度の収穫、醸造を経験。
イタリアへ戻り、妻フランチェスカの故郷であるマルケ州、
クプラ モンターナに移住。
そこでヴェルディッキオの魅力、クプラモンターナのポテンシャルを感じ、
ワイン造りを決意。
高樹齢の畑(3ha)を手に入れたロベルト。
結果、資金の大半を使い果たしてしまったた め、カンティーナ、醸造設備など、
ほとんど資金がない状況でのスタートとなります。
クプラモンターナは標高 500mを越える土地で、
勾配が激しく斜面に富んだ畑が多い。
そして石灰質、粘土質が豊かで、石灰の影響で土地が白く見えるほど。
最も有名なサン ミケーレ(San Michele)は石灰、粘土が大半で
白亜質がみられることが特徴。
標高が最も高く、日照に恵まれた土地。
それに比べ、 マンチャーノは斜面が多く、
ポジションによって地質が複雑に変わるのが特徴。
谷間に位置する場所も多く、日照は決して恵まれているとは言えません。
「しかし、それが近年イタリアの 猛暑の影響を受けにくい」、そう話すロベルト。
地質は同じく石灰が多く、砂質が多く入り、粘土質、マール(泥炭岩)、
白亜質と複雑に入り混じった個性を持っています。
畑は合計3ha、上下に分かれ上の畑(1976 植樹、
ヴェルディッキオ、トレッビアーノ少し、マルヴァジーア少し)と、
下の畑(1960 植樹、ヴェルディッキオ、マルヴァジーア2列)、
畑では基本耕すことはなく、雑草が茂ってきた場合のみ、
年に2〜3度刈り取るのみ。
銅と硫黄についても最低限の使用に抑え、自然環境を尊重した栽培を徹底。
また、特筆すべきは高樹 齢の畑のため、新しい苗木は植えず、
プロヴィナージュによって植樹を行う。
フィロキセラの問題はもちろんゼロではないが、
「フィロキセラの大流行より150年経った今、
当時のようなリ スクが同様にあるとは思っていない。
周囲の畑もみんな台木を使っているのなら、
蔓延も起きないのではないか?」そう考えるロベルト。
そして何より、やはりピエ・ディ・フランコ(自根)のもつ魅力
(樹のバランス感、果実の表現力の強さ)にとても興味があると話す彼。
醸造についてはジル・アゾーニで働いた経験、
そして自身が畑で感じるものをベースとし、
「ワインは畑で造るもの、ブドウは美しさよりも健全さ」、を大切にしている。
「長い時間をかけ た醗酵の中で、酵母が死に、
新しい酵母へと引き継がれながら続いていく。
同じブドウだとしても、隣り合う樽それぞれで、
醗酵の表情も違うし結果も異なる。
決して同じ現象が起き ないもの。
はじめから、何か添加物を加えたワイン造りは頭の中にない」。
教わるだけでなく、自身の体験から学び、先駆者の言葉に確信を持ち、
迷わずワイ ン造りを行うロベルト。
今回入荷の 2019 がファースト ヴィンテージとなります。
2019年で4,000本強の生産。2020年も5,000本程度。
生産量の少なさはもちろん、カンティーナの狭さは驚愕に値します。
まさにガレージを間借りして造られるワインでありながら、
豊かなインスピレーションと、高いポテンシャルを備えたヴェルディッキオ。
これがファースト ヴィンテージだという事実は、想像を遥かに超え、
初めて体験するような感覚でした。
彼らのこれからが本当に楽しみであり、まだあまり良い造り手が少ないマルケに、
新しい可能性を見せてくれる素晴らしい造り手です。
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