この地で半世紀以上に渉り農園を経営するフェルム・ド・ラ・モットは、
1949年に現経営者ジェローム・ルクロニエの祖父が農場を購入し牛乳生産を開始、
1958年にはフェルムを創業しポワレ・シードル・カルヴァドスを
生産する体制を築きました。
化学者の道を歩んで来たジェロームは1998年に両親から農園を引継ぎ、
現在は夫人と弟の3人で家族経営を続けています。
2004年には「地球に優しい農業」を志し、全ての農園を有機栽培に転換し、
ドンフロン地区唯一のBioポワレ、
そしてシードル・カルヴァドスを産出しています。
無農薬で育てた洋梨(1種類)とリンゴ(12種類)は、
北風が吹き始める11月に収穫が始まります。樹から熟した果実が
自然に地面に落ちてくるのが収穫の合図、ひと際背が高い高樹齢の洋梨の実も
ふわふわな地面のお陰で全く傷むことは有りません。
収穫した果実は、きれいに水洗いし、
機械で砕き果汁をグラスファイバータンクに移し
ゆっくり時間をかけてアルコール醗酵、
その後瓶内二次醗酵、瓶熟成を経て出荷されます。
長期熟成が可能で、当然のことながら6月頃の初出荷分と
瓶熟後とでは異なった味わいを
楽しむことが出来ます。 澄んだ青い瞳の生産者ジェロームは、
「自分たちの一番大切な仕事は畑を観察すること、果実の状態が健全であればこそ
美味しいポワレやシードルが出来あがります」と静かに語ります。
輝く黄金色の極め細やかな泡、
程良い酸味と苦みと甘みが絶妙のバランスです。
ヴァンクールの資料より
折りたたむ