しかし、ワインの特長と個性はなによりも、夫妻のワインに対する情熱と
自然への愛情、伝統とジョワ・ド・ヴィーヴル(生きる喜び)に対する愛着から、
もたらされるものです。
逆にまた、それらのものごとのすべてが、
彼らの生き方と判断に影響を与えているのです。
ワインへの情熱と自然への愛情こそ、イルゼ・マイヤーの潜在的な力であり、
彼女の専門性とノウハウ、幅広い経験にそれが加わることで、
最高品質のワインが造られます。
にも関わらず、彼女の仕事の基礎―そして弛まぬ挑戦―は、
ブドウ畑の生物圏における自然と、その素晴らしい多様な相互関係にあるのです。
彼らのモットーである「自然を守り、土の生命力を生かすこと」に則し、
マイヤー家の人々は長年にわたり、有機ビオ農法の指針に沿って
ブドウ畑を管理してきました。
長い目で見ると、そのようなやり方でなければ、
「熱烈なワイン愛好家」が健全な生態系と健康な土壌という「テロワール」を
完璧に反映したワインに求めるものすべてを、ブドウは作り出せないでしょう。
いったんワインがセラーに運びこまれると、
もう何も加えたり変えたりできないのです。
なお、イルゼ・マイヤーにはオーガニックなワイン造りに関する著作があります。
そして、伝統と生きる喜び 「…すべては動態の相のもとにあることを銘記せよ。」
ガイヤーホフは、12世紀にさかのぼる文書が裏づけているとおり、
16世紀から続いている家系に属しています。
多くの愛情と感受性によって、この歴史ある土地の建物は数年がかりで、
住居にも適した現代的なワイナリーへと建て替えられ、
そこでは伝統と現代とが共存しています。
一家の生きる喜び、4人の子供たちのいる家族と、
彼らが住まう特権に浴している美しい環境の織りなす力によって、
様々の現代的な挑戦に応じられる強さを、身につけられるようになりました。
その挑戦のなかで最大のものの一つが、ワイン造りなのです。
ラシーヌさんの資料より
折りたたむ