自らに『ヴィニュロンのDNAが宿っている』ことに気付いた彼は、
卒業後は様々なワイナリーで研修生として
働きワイン造りの勉強を開始、
2015年には オーストリアのナチュラルワインの造り手グートオッガウ、
2016年はフランスのマタッサで学びます。
そんな折、父親が病気で倒れてしまい、
2016年秋、マタッサでの収穫終了後、
彼は実家に戻ります。
そして父の持つ7haの畑のうち3haを自分のタイミングで収穫し、
2016VTGより初めて自らのワイン造りを開始。
(マルトワインシリーズの誕生です。
マルトとは彼のニックネームです。)
これを契機に実家の畑の一部を正式に譲り受け、
自らの修行で得た知識を元に
ブドウ造り・ワイン造りを開始。
彼が目指すのは無農薬の畑でのブドウ造りと
自然酵母での醗酵と酸化防止剤無添加のナチュラルワイン。
ナチュラルで透明感ある味わいをベースに、
軽やかさと複雑さを兼ね備えたワインが
彼の目指す基本スタイルです。
今回ご紹介するワインは彼の1stヴィンテージ(2016VTG)、
ゆくゆくはクラシカルなスタイルの
リースリングを造ることを視野に入れながらも、
まだまだ若いので今は自由な発想で
リスクに挑戦していきたいと語ります。
2016年の初VTGに父から譲りうけた畑は、
現在計4.5haまで引き継いでおります。
譲り受けた区画は、標高300mの小高い丘まるごと360度を
ぐるりと囲むようにブドウが 植えられており、
南側の斜面はWURZER(ビュルツァー)、
FABER(ファーバー )、BACCHUS(バッフー ス)、
MULLER-THURGAU(ミュラートルガウ)、
SYLVANER(シルヴァーナー )、
SCHEUREBE(ショイレーベ)が混色で植えられており、
平均樹齢は40年、土壌は小 石混じりの砂質土壌です。
北側の斜面がRIESLING(リースリング)の
単一畑となっています。
現在、父と三男が実家でマルティンを手伝っており、
長男の兄は別のワイナリーで研修中。
将来は兄も実家に戻る予定で、
男4人で実家すべての畑を無農薬に変え、
ますますナチュラルワインに傾倒していくと
夢を語るマルティン。
協力を惜しまず自由に畑・ワイン造りに
挑戦させてくれる父に感謝してもしきれないと語るマルティン、
ワイン造りで自らの発想を具現化する
若い芸術家の今後に期待が 高まります。
インポーターのディオニーさんの資料より
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