オリヴィエから聞いた話は、とても興味深かったので、
フランスからミラノに移る夜行列車に乗る前に、急遽訪れました。
パリの主なビストロやワイン専門店には早くも、おすすめで並んでいます。
Chitry Rougeを買い求め、早速ホテルでテイスティングしたところ、
自然派の特徴がくっきりとうかがえ、ヴォーヌ・ロマネのニュアンスを帯びた,
柔らかな香りとエキスがこもっていて、
ピュアでとても素敵でした。期待で、胸が弾みます。
ドメーヌ・デ・クロワでの充実した2009年のテイスティングを終えて、
夜もふけたころ、カーヴのあるアヴァロンにやっとのこと到着。
この日は凍るように冷たく、陽がくれたアヴァロンの町には、
雪が降り始降り始めていました。
セラーは廃業したネゴシアンの建物を部分的に譲り受けたもの。
小さくて簡素なセラーながら、ピノ・ノワールには木樽のオープンの醗酵槽を用い,
白ワインは小樽での醗酵・醸造というぐあいに、
上質なワイン造りの条件が整っています。
1970年トロワ生まれのニコラ・ヴォーティエは、
ボジョレにあるベルヴィルの醸造学校を卒業後、
ワシントン州とシアトル近郊のワイナリーで働き、
その後トロワにあるヴァン・ナチュールの
聖地といわれる、“Aux Crieurs de Vin”という専門店・兼ワインバーで
15年にわたりカヴィストとして働いてきました。
その間、各地の自然派の造り手たちと親密なネットワークを作ってきました。
そうして、長年の夢を実現すべく、ドメーヌ・サーブルとパカレで研修後、
2009年に買ブドウでワイン造りを始めました。
ブドウの購入先は、シャブリ、アヴァロン、ヴェズレの有機栽培の造り手や、
長年誠実な栽培をしてきた老人の栽培家などから。
除草剤を使わず、小さな機械による深耕で栽培されたブドウを購入する一方で、
ヨンヌ県の複数のビオロジック・ワインの造り手から、
ブドウを分けてもらっています。
またモンタネなど、もちろんのこと野生酵母だけで醗酵させ、
補糖なしでSO2を使用せず、醸造しています。
2009年に作ったワインはおよそ30000本です。
Vin de France GamayとChitry Rouge:この2つのワインは、
2010年5月ビン詰めで、フランス国内だけにリリースされました。
したがって、ラシーヌの扱いは、次のとおりとなります。
白ワイン Petit Chablis、Bourgogne Aligote、Bourgogne Chitry
赤ワイン Bourgogne Rouge、Bourgogne Epineauil、Irancy
ヴォーティエのワインは予想に違わず自然派ワイン愛好家の大きな注目を浴び、
ロワールで催された今年今年のディーヴ・ブテイユでは、
わくわくするような、楽しさあふれる味わいですが、
一瞬驚くような芯の通った、丁寧なワイン造りのよさが表れています。
きっと今年の春を楽しくにぎわせてくれることでしょう。本当にご期待ください。
私も、到着をとっても楽しみにしています。
合田 泰子
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