ラテイロン家は、元々、
4世代続くシャンパーニュ出身の家系です。
1920年代からボルドーの地に移り、
スパークリングワインを造り始めた最古参の一つで、
ブドウ栽培から徹底管理している クレマンの生産者です。
ボルドー市の公式行事に使用されるなど、
この地域を代表する格式高いスパークリングメーカーで、
また、その高い技術の信頼感から
サンテミリオンやポムロールなどの
著名な生産者がリリースしている
スパークリングワインの 委託醸造もしています。
スパークリングメゾン色の強いラテイロン家ですが
モンターニュ・サンテミリオンACとして
スティルワインも造っています。
館の周囲に広がる12haのエコセール認定を受けている
自社畑からシャ トー・トゥール・カロンを造っています。
2009年まで現オーナーの父と3人の叔父たちが
共同で所 有していたシャトーですが、
彼らが引退を決意したのをきっかけに
その年の10月に2歳年上の姉コリーヌと
弟のリオネルが引き継ぎました。
シャトー・トゥール・カロンで主に栽培を
担当しているのがリオネルさんです。
彼はオーナーでありマーケティングを
担当してい ますが、自ら畑仕事も行い
栽培を専門としてきた真のヴィニュロンです。
先代の頃から自然な農法を心がけていましたが、
リオネルさんの代になると
いち早くビオロジックを取り入れ、
シャトー・トゥール・カロンの自社畑も
すでにエコセールを取得しています。
メルロー種に適した石灰粘土質の
ミネラル豊富な畑が館の周辺に広がり、
シャトー・トゥール・カロン向けに
約12ha栽培されています。
平均樹齢40年以上のがっしりとした古樹、
植樹率は5,500本/haとなっています。
栽培責任者にはムエック ス家の源流である
サンテミリオンのシャトー・フォ ンロック
(2002年からビオロジックを実践)で
活躍しているフレデリック・ベルキオール氏が勤めています。
郷土愛の強いリオネルさんは
ボルドー・スパークリング界の発展にも積極的な人物です。
1990年のアペラシオン・クレマン・ド・ボルドーの
設立にも尽力し、AOCクレマン・ド・ボルドー生産者組合の
会長を務める重鎮でもあり、
最近ではリブルヌにあるINAOの
役員にも選出されています。
スパークリングのラテイロン、
赤ワインのシャ トー・トゥール・カロンともに醸造は、
25年のエノロゴ歴を誇るリオネルの姉である
コリー ヌ・ラテイロン・デスパーニュさんが担当して います。
彼女は現在は同じモンターニュの名家
デスパーニュ・ラパン家のシャトー・メゾン・ ブランシュに
嫁ぎましたが、引き続き実家である
ラテイロン家の醸造を担当しています。
クラシカルなボルドーの伝統製法を尊重し、
ブドウを良く観察し、モンターニュの個性である
ミネラル感を活かした醸造を心がけています。
リオネルさんとコリーヌさんは姉弟二人で力を合わせ
ボルドートップクラスのクレマンと
モンターニュトップクラスの赤ワインを造り上げ、
ラテイロンの名を後世に伝えていきます。
また9代目に当たる次世代ポール・アンドレさんも
シャトー運営に参加しました。
これからも 楽しみなラテイロンファミリーです。
アストルさんの資料より
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