土壌は、構成物質に富んでいてミクロクリマも多種多様、
斜面の向きもバラバラなため、
個性極まるテロワールを体現したワインを生み出すには
理想的なコンディションにある。
偉大な個性を持ったワインを生み出すためには、
健康で成熟したブドウを最上の区画から収穫するだけでは事足りず、
それにふさわしい哲学と、
全面的な人々のコミットメントが必要だと考えている。
最たる目的は、畑それぞれが元来持っている独自性を表現し、
それを高められるワインを生み出すことであり、
それぞれ品種特性にあった環境で栽培が行われている。
こうした栽培は多くの時間と手作業を必要とするが、
その結果生まれるものはそれらの苦労を超える喜びを与えている。
出会い:
いつものように情報を収集していたところ、非常に興味深い生産者にたどりつき、
コンタクトを試みたのは2014年春のことでした。
無事アポイントメントをとりつけたものの、訪問してみると、
聞いていた話とあまりにも異なる様相に違和感を感じ、
思い切って尋ねてみると、実は到着したのは
マッテオ・チェラッキの親戚が運営している別のワイナリーでした
(もちろん、同じチェラッキという名前です)。
マッテオは情報をやみくもにオープンにすることを嫌っていたため、
ウェブ上にあった電話番号、所在地も正しいものがほとんどなかったのです。
その後訪れたレストランのオーナーがたまたまマッテオの知人だったために、
連絡を取ってもらい、やっとの想いで到着しました。
マッテオのワイナリーには、それはそれは素晴らしい、
個性的なワインがいくつも並んでいました。
長らく「クオリティワイン不毛の地」と思われていたラツィオに、いきなり現れた巨星。
コンクリート槽と大樽を品種別に使い分けたワインは、
すでに堂々たる風格をそなえています。
ヨーロッパにおいても生産者本人が認めたレストランにしかオンリストされておらず、
もちろん日本に輸入されるのも今回が初めてです。
徐々に開かれるベールの奥の姿に、ぜひご注目ください。
ラシーヌの合田さんのコメントです。
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