樹齢も60歳~90歳と古いものばかり。
醸造は樽ごとや醗酵槽ごとにかなりちがっていて、
マセレーションの期間も2日間~9ヶ月間
(書き間違いではありません)と大きく幅がある。
同じ畑でも熟度で分けて何度も収穫したりしている。
補酒も極端な酸化や揮発酸を感じさせない限りはしない方針。
マセレーションは基本全房で
醗酵前に手回しの破砕機でつぶす
(一部全房無破砕で醗酵するときもある)。
絞った白品種の果皮を赤と一緒に
漬け込んだりもしているので
いろいろな味わいが感じられる。
4種類のキュヴェをつくっていて、
品種ごとにキュヴェが分かれている。
ひとつのブドウ品種でも、様々醸造手法を採用し、
それらをブレンドさせることでより、
複雑で奥行のある味わいに仕上げている。
時にはVTも跨いでブレンドする自由さで、
目指すのは、地域全体を表すような味わい。
ブレンド前のワインはそれぞれ次のようなものがある。
1.平均的な熟度で通常期間のマセレーションを行い、
極端な味わいの感じられない
落ち着いた雰囲気のベースワイン。
2.熟度がやや低くマセレーションの短い
フローラルなワイン。
3.完熟、やや熱を帯びた雰囲気を感じるワイン。
あまいベリー系の雰囲気を与える。
4.セラーの中でも特に温度差の激しいところに、
補酒をせずに仕上げたランシオ。
これが特に、南のハーブのニュアンスを与える。
5.醗酵が終わりきらなかった甘めのワイン。
これらをブレンドして、パデルヌの風景と
空気を封じ込めたような味わいを目指す。
各キュヴェは蝋封の色でわかるようにしている。
黒:グルナッシュ主体。
青:シラー主体。
赤:カリニャン主体。サラン(塩気)を大事にしたい。
ともすると単純な果実味を
感じさせるだけのカリニャンだけれど、
飲みごたえのあるものを目指している。
白:マカブーベース。グルナッシュブラン、
ミュスカなどの南の白品種も。
一部マセレーションもしている。
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