★12世紀、フランス人が法王の座についていた時代に
ラ・ネルトの畑は誕生しました。
教皇が夏を 過ごす別荘を建てた場所に、葡萄畑も開墾されたのです。
そのシャトーはシャトーヌフの中で最も優美な建造物で、
1760年に建立されました。
90ha以上に及ぶ大きなブドウ畑には波乱に富んだ歴史がありますが、
1985年にリシャール・ファミリーの所有となり、
アラン・デュガがワイン造りを手掛けるようになってから、
その真の可能性が脚光を浴びるようになりました。
有能な アラン・デュガの手により、
その雄大な背景にふさわしいワインを造りが甦りました。
有機農法(1998 年 Ecocert 認証取得)の実践、
近代的なステンレスタンクと古くからのセメントタンクを併用した醸造により、
テロワールの特徴を表現する精緻なワインが造られています。
土壌はごろごろとした岩に粘土と の混じったローヌ川の斜面にあり、
ブドウ栽培には難しい環境ですが、
岩が日中に熱を蓄積し夜ブドウの樹を温めるので、ブドウは良く熟します。
また、水はけが良いので病害を防止することができます。
2008 年にアラン・デュガが退任した後は、
新たな醸造責任者としてクリスチアン・ヴ ォーが選任され、
シャトーの歴史と伝統の新たな継承者として、
ワイン造りに力を注いでいます。
シャトー・ラ・ネルトの畑には 13 の異なる品種が植えら れています。
注意深く区画を見極め、それぞれの葡萄にあった区画を選んで植えられています。
これらの品種をブレンドすることで、
複雑味と美しいバ ランスをもったネルトのワインが生まれます。
「1つの木から1本のワイン」がシャトー・ラ・ネルトのモットーであり、
これは 25hl/ha から最大でも30hl/haに相当します。
平均樹齢は50年で、区画によっては100年を超えるものもあります。
古木は生産量こそ落ちるものの、小さな房となり、
味わい豊かで凝縮度の高い味わいになり、
できあがるワインは素晴らしい品質となります。
古い木の区画の良さを引き出すために、最大限の努力を行っ ています。
記録に残る中ではもっとも歴史のある生産者である
シャトー・ラ・ネルトのワインは、
シャトーヌフ・デュ・パプにありながらパワーでは なく、
エレガンスやフィネス、バランス、複雑さを求めています。
有機栽培を行っていますが、それを声高にはうたっていません。
「ネルトのシャトーヌフはブルゴーニュを彷彿とさせるエレガンスをもつ。
もっともブルゴーニュに近いスタイル」というパーカーは、
このエリアの生産者を訪ねる際にはシャトー・ラ・ネルトからスタートし、
他のワイナリーをまわって最後にまたシャトー・ラ・ネルトに 戻ってくるようで、
ある意味ベンチマーク的な存在になっています。
過去の取扱いアイテム一覧
https://www.sakemorita.com/old/chlanerthe_a.html