ジェローム・ジュレ、ジル・アゾーニ、ル・マゼル、
レ・ドゥー・テール…アルデッシュで
自然なワイン造りを志す造り手たちと交流を深めるうちに、
栽培だけではなく自らのワイン造りの夢が芽生えてきたのは
ごく自然なことでした。
ローラン氏は自然な葡萄栽培の第一人者ですが、醸造は未経験。
栽培コンサルタントの仕事を通じてジェローム・ジュレといった
造り手たちから醸造を学びました。
2012年、アルデッシュ南端サニヤックの3.2ヘクタールを買い取り、
マス・ド・レスカリダは産声を上げました。
醸造所もなく、道具もない中、コンサルタントの仕事と並行して
ワインを造り始めます。
当初は道具を借り、小さなタンクを買って自宅でワインを造っていました。
当然、葡萄はすべて醸造出来ないため、一部を除いては農協に売っていました。
2014年、コンサルタントの仕事を辞してワイン造りに専念。
そして2015年、念願の醸造所を設立し、
初めて全て自らの手でワインをリリースすることとなったのです。
地図製作のフィールドワークが育んだ畑の観察力、
エンジニアの資格取得後に栽培コンサルタントを務める知性。
アルデッシュに新たな綺羅星が誕生しました。
畑:(2015年時点)セヴェンヌ地方 サニヤック村 3.8ha
ガメイ1.4ha、メルロー0.8ha、ヴィオニエ1ha、シラー0.6ha
ワイン造りの哲学
ローラン氏の一番の哲学はテロワールをワインに表現したいことです。
サニヤック村のテロワールはとにかくミネラル感、
フレッシュ感、酸味、飲みやすさ、旨みが特徴的です。
その味わいを素直に反映させるために、できるだけ人の手をかけない醸造法、
シンプルな醸造を心描けています。
『葡萄の味、テロワールの表現、そしてビュヴァビリテ(飲み心地の良さ)。
それだけさ。』また、必要な時以外は亜硫酸を添加しません。
葡萄とテロワールの味の表現を楽しんでほしいこと。
これが無添加のワインを造り始めた大きな理由なのです。
オルボーさんの資料より