こうして最新技術を使ったワイン醸造を経験しながら、
3年間をかけて考えた末に、確信を抱いてフランスに帰りました。
元々自然が好きな彼女は、自然の力を一番に考え、
それを生かしたワイン作りをすること。
得た醸造技術は、そのための重要な後ろ盾となるのだということを。
そしてコート・ド・ジュラのドメーヌで統括責任者として
新たな生活が始まりました。
そこで醸造責任者だったシャルルと出会い、
その1年後に二人だけのワイナリーを興すことを決めました。
シャルルはブルゴーニュで栽培・醸造技師として勉強をし、
ジュラのドメーヌに勤務していたのです。
アリスはシャルルのことをこう言います。「熊のようにヒゲもじゃで、
栽培・醸造について
ブドウ栽培は頑張ってするというより、自然が好きだから面白い、
という感覚で行っています。
重要な点は、ブドウが健全でバランスよく育つようにしっかりと観察し、
きちんと熟してくれるまで収穫を待てるように、
生産量を抑えた栽培をすること。
醸造所では、醗酵の進み具合を管理して、酵母が活発になるように導く、
といっても健全でバランスよく熟したブドウがあれば、
後は衛生な醸造設備で醗酵させるだけなのです。
だからこそ手品が起きたような気にもさせられます。
オクタヴァンでは、(クレマン以外は)SO2、培養酵母、砂糖、
酵素・・・といった葡萄以外のものは何も加えないワイン造りをしています。
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