★Wさんの資料から
「Audacieuse = the man who take risks、大胆不敵な、無謀な、勇敢な」
オーダスィゥーズ、まさにドミニク・ペルソンにぴったりの言葉・・・。
造り手であり、当主のドミニクから言葉の意味を聞いたときにそう思いました。
もともとは、本拠地であるVERTUS(ヴェルチュ、コート・デ・ブラン)で栽培したブドウを
大手メゾンへ売っていましたが、醸造学校で学び、兄と共にセラーを建て、自分で醸造・元詰めを開始。
しかも経験上、プルミエ・ジュ(=ファースト・ジュース、テット・ド・キュヴェ、クール・ド・キュヴェ)以外では、
自分の求める中身と余韻がでないので、一度のプレスで得られる40hlのうち、9hlのみを自分のシャンパーニュ用とし、
残りはすべて売ってしまうという徹底ぶり。
最高のブラン・ド・ブランへの探求はとどまるところを知らず、シャンパーニュで25ヶ所ほどしかないClos(クロ)の
一つを取得(Clos des Belvals(クロ・デ・ベルヴァル))。
圧巻は、最後に見せてもらったアヴィーズのお屋敷。まさかとは思いましたが、こちらも最近購入してしまったそう。
お屋敷は老朽化して手入れに手間がかかりそうですが、すごいのは地下セラーでした。
奥へ奥へと続くセラーは、彼の生産量では、明らかに広すぎるのですが、
二人の息子に父親がどう歩んでいるか見せたいんだと語っていました。
テイスティングした、シャルドネから造られる3種のブラン・ド・ブランは、
すでに極上の香りと味わい、余韻をまとっていました。
華やかでありながら、華美に過ぎず、辛口でありながら、ストイック過ぎず、
充実した味わいとバランスそして豊かでピュアな余韻を味あわせてくれるブラン・ド・ブランです。
造りや畑の手入れから質の高さは明白なのですが、味わいに神経質すぎるところがなく、
ドミニクの人柄と懐の深さを表わしているところだと感じました。
「私は、プレズィアンだからなぁ。(楽しみを求める人。plaisirを求める人。)」
「モードではダメだ。自分の信じる道を進まなければ。」
「フランスでは、自分にとって本当に必要なものならば、いくらかかるとしても高くはないと言うんだよ。」
という彼の言葉から人柄を感じていただけるでしょうか。
ドミニク・ペルソン、最上のブラン・ド・ブランを狙う大胆不敵な造り手です。 |