そして、2012年に友人とともに土地を購入し、養蜂、野菜や
果物の栽培をはじめ農家としてのキャリアをスタートさせます。
当時は主にオリーブの栽培を生活の主な糧としていました。
レミ・ペドレノ氏のもとで働いて以来、
胸に抱き続けていたワイン造りへの情熱ですが、
当初は金銭的な余裕もなく、適当な畑が見つからなかったこともあって、
なかなか実現には至りませんでした。
そんな中ついに、2015年に念願の畑を手に入れ、
自身の初ヴィンテージとなるワインを手がけます。
ワイン造りへのきっかけは、レミ・ペドレノ氏の存在でしたが、
実際のワイン造りの師となったのは、
フィリップ・ピバロ氏でした。ジョン・アルマンサが、
ちょうど畑を手に入れたタイミングで出会い、
自然派ワイン造りの道を歩み始めます。
その他にも近隣のエリック・ピュフェリン(ラングロール)や
アクセル・プリュファー(ル・トン・デ ・スリーズ)、
アラン・アリエ(ムレシップ)、ヴァランタン・ヴァルスなどからも
大好きな仲間として多くを学び、
自身のワイン造りへと反映させていきます。
苦労を重ねながらも自らの夢を追いかけ始めたジョン・アルマンサは、
ワイン造りの全てのプロセスが大好きで、
それに携わっているだけで幸せを感じると言います。
畑仕事であっても、醸造であっても、春、夏、秋、冬、季節も問わず、
完成したワインを飲む時に至るまで、
ワインに関わるあらゆる時間が幸せなのだと言います。
哲学者であるミシェル オンフレは、ワインとは、
軽快な酔いによって全てを美しくし、
平和をもたらす存在であり、その一瞬のためにこそワインは
存在しているのだと語ったと言います。
ジョン・アルマンサにとっての理想のワインもこの哲学に通じ、
人生のいつでも、誰とでも、どんな時でも、
分かち合って飲めるとあるワインが、
皆に幸せをもたらすものであって欲しいと強く願っています。
なぜなら彼にとってワインとは、分かち合うことにこそ
価値があるものだと考えているからです。
オルボーさんの資料より
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