畑は家の周囲にある12ha、標高は420～470ｍと高く、ラッダの特徴的な急斜面。
　手つかずの森に囲まれたカパルサとカパルズィーノ、
　2つの畑は几帳面なほどの手間と作業により農薬や除草剤を使わずに栽培を行う。
　栽培している品種は、サンジョヴェーゼ、カナイオーロ、コロリーノ、
　マルヴァージアネーラ、マルヴァージア・ビアンカ、
　トレビアーノ・トスカーノといった、土地固有の品種。
　彼の考えるワイン造りには果実、土地、醸造すべてに共通して
　「複雑さ」という言葉が当てはまる。
　まずはこの畑の持つ特殊な土壌。
　斜面の畑は場所によって、粘土質、砂質、砂利、
　アルベレーゼ（石灰岩土壌）、ガレストロといった
　複雑な地質がまるでモザイク画のように混在、
　ブドウ樹の仕立ても複雑極まりない。
　グイヨー、コルドーネバッソ、コルドーネアルト（これは彼の自作）、
　アルケットトスカーノと様々な仕立て、
　樹齢に関しても、46年（最も古くフランコピエーデ：台木なしのサンジョヴェーゼ）、
　14年、7年、5年と様々な樹齢。
　すべてを統一しないことで生まれる個々の特徴、違いこそが、
　果実に大いなる個性をもたらし、醸造の過程で、
　奥の見えないほどの複雑さ、変化となって表現されている。
　醸造に関して除梗後、大型のセメントタンクにて
　2～3週間に及ぶマセレーション、自然酵母による醗酵を促す。
　パンチングダウン、液循環を行いつつ途中一切の温度管理を行わない。
　熟成は大樽を用いて熟成を行うCaparsino、
　トノー（500L）の木樽にて熟成を行うDoccio a Matteoという
　2つのリゼルヴァを醸造。
　伝統と適性、全く違う角度からのアプローチによって生まれた
　2つのゼルヴァ、時間をかけて抽出したエキス分、
　タンニンはワインに強い骨格と奥行きもたらす。
　しかしその反面、長い熟成を必要とする。
　長い時間を費やしたワイン造り、
　パオロはこの土地の持つ複雑さを表現するための努力を惜しまない。
　ビアンコは高樹齢（フランコ・ピエーデ）のトレッビアーノ、マルヴァージア、
　酵母の添加など行わずに30～45日間の長い醗酵を行う。
　瓶詰め前にごく僅かなSO2の添加のみ、ノンフィルターにてボトリング。
　2012年から造り始めたロザートはカパルズィーノの畑、
　開放式の木樽にてサンジョヴェーゼを2日間のマセレーション、
　一切の酵母添加を行わず野生酵母のみで醗酵を行う。
　若干醗酵が終わりきる前にボトリングすることで、
　無防備なロザートをSO2の添加を減らし、
　果実の印象を十二分に表現している。
　初めてとは思えないほどの完成度を持ったロザート。
　徹底したこだわりと奔放な探究。
　ブドウ樹、地質、栽培、想像がつかないほどの複雑さ、
　そしてラッダ・イン・キァンティの独自性、
　そしてパオロの強烈な個性と感性は、
　キァンティ・クラッシコに収まりきらないほどの存在感、
　キャンティの概念から飛び抜けた素晴らしいワインを生み出している。
　エヴィーノさんの資料より
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品種：サンジョヴェーゼ90%、コロリーノ5%、
　　　　アンチェロッタ5%、樹齢20−30年。
　収穫後20日前後のマセレーション。
　野生酵母のみで醗酵、500Lの木樽にて2年以上の熟成。

エヴィーノの新津くんのコメントです。
　2008年の収穫より、新たに畑を作り直そうと動き始めた彼。
　その変化をはっきりと感じるワイン、ドッチォ・ア・マッテオ。
　とにかくクラシカルに！という価値観のもと造る
　カパルズィーノとは対照的に、
　サンジョヴェーゼの個性を最大限に表現しようという
　価値観によって造られるこのワイン。
　今までは彼の畑でもっとも標高の高い部分（Doccio a Matteo）にある
　高樹齢の畑のブドウのみで造られてきたのですが、
　このヴィンテージにおいては、
　新しく植えなおした区画のブドウも加わっている、
　必ずしも樹齢の古さが良い結果を生むとは限らない。　
　むしろ生まれた時から丁寧に世話した樹のほうが、
　素晴らしい収穫を見せてくれる、という考え。
　レ・コステのジャンマルコも、以前全く同じ考えを
　持って実践していたことを思い出しました！
　これまでのヴィンテージより明らかに果実の密度が高いというのに、
　決して重さを感じない果実的なみずみずしさと、柔らかさ。
　サンジョヴェーゼの迫力をも感じるワインとなっておりました！
3/3/2016試飲
　何て素晴らしいワインなんでしょう！
　延びの良い程良い厚みの液体はどこまでも続きそう！
　一瞬抑揚が少なくドラマテックでもない液体は、
　とてもキャンティとは思えないですが、
　奥が深過ぎる位、深いのです。
　是非探り出して下さい。
　各々の感性を引き出しの自身の感性を発見出来るでしょう！
　造り手の意図かどうかは定かでは有りませんが、
　飲み手の感性を引き出し試される深いワインだと思いました。
3/7/2016試飲
　静かな静寂の中に深さがあります。
　入りはフラットナのにジワジワ...。
　インポーターはエヴィーノさん。12本+12本+12本+12本+24本+24本+24本
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品種：サンジョヴェーゼ、カナイオーロ、コロリーノ、プニテッロ
　コッレ・アイ・レッチの大部分は樹齢40年を超えるブドウ樹で、

エヴィーノの新津くんのコメントです。
　今回2回目のリリースとなりました！元来非常に不安定といわれるロザート、
　酸化のリスクから守るため、完全に醗酵が終わりきる前にボトル詰め。
　瓶内にごくわずかにガスを残すことで、ワインを守る。
　結果的にSO2の使用量を抑えることができるというパオロ。
　前回も、初めて造ったとは思えないほどの完成度でしたが、
　今回も想像以上の完成度。
　太い酸、ほんのりと感じる果実的な甘みのバランスが
　たまらないロザートです！
3/3/2016試飲
　可愛らしい液体ははつらつとしたフレッシュさと
　程良いサクランボや杏の様な果実感、酸がしっかりとして旨味も有ります。
3/7/2016試飲
　確かに女性の意見は正しかったと確信する自分がいました。
　恋愛と同じ様に慎重に....。
　深みと厚み、梅酒の様なニュアンスも出て来ました。
　インポーターはエヴィーノさん。12本+12本+12本+12本
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品種：サンジョヴェーゼ、カナイオーロ、コロリーノ、プニテッロ
　コッレ・アイ・レッチの大部分は樹齢40年を超えるブドウ樹で、

7/26/2016試飲
　バランスの良い味わいと可愛いらしさ、
　しかも味わいはカチッと締まった印象。
　センス良く旨味も感じる良いロザートです。
　インポーターはエヴィーノさん。12本折りたたむ